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海兵隊キャンプ・ハンセン(沖縄県国頭郡金武町)消防訓練場で第12回目の二国間航空機事故対応実働訓練が2月9日に行われました。

Photo by AYA ICHIHASHI

二国間航空機事故対応実働訓練

12 Feb 2023 | Aya Ichihashi U.S. Marine Corps Forces, Pacific

海兵隊キャンプ・ハンセン(沖縄県国頭郡金武町)消防訓練場で第12回目の二国間航空機事故対応実働訓練が2月9日に行われました。

この実動訓練は海兵隊太平洋基地(MCIPAC)と内閣官房沖縄危機管理官が基地の外で航空機事故が起きた際、米国国防総省と内閣官房沖縄危機管理官/地元の関係機関との連携強化や手順の確認を行うためのものです。

訓練は海兵隊の回転翼航空機が空中で故障し、基地の外で航空機事故を起こし海兵隊や地元の人々が重軽傷を負うシナリオです。地元の関係機関による消防活動や人命救助が行われ、基地の緊急対応部隊も出動し、多数の重軽傷者を各所へ救急搬送をするものとなりました。これには各所機関との綿密な連携が非常に重要となります。

回転翼機が墜落し炎上、機体の一部が地元の人が運転する車両を巻き込み炎上、けが人が多数いるという設定でスタートされました。最初にサイレンを鳴り響かせた警察車両と消防車両が現場に駆け付け、消火活動を行い、負傷者を安全な場所まで移動させました。その後、医療部隊がトリアージを行い、優先順位を決め、各機関へ搬送されました。海兵隊側は海軍病院へ重傷者を緊急搬送するためにヘリコプターも出動しました。

訓練は緊迫した空気に満ち、各所が各々の決められた使命を全うし、かつ日米間、ならび関係機関間での連携を司令本部で綿密に取り、混乱もなく行われました。

日米合同訓練は2006年3月以降、これまでに図上訓練14回、実動訓練を11回(今回を入れると12回)定期的に行われてきました。

海兵隊広報官のアシュリー・フェアロー中尉が「二国間訓練は2004年8月に起きたCH-53の航空機事故を機に始まりました。最初の訓練は2007年2月に行われ、全軍が順番に参加する事により、我々の計画能力や日本の協力機関や地元との関係機関との緊急連携対処力の向上となる」と説明しました。海兵隊で二国間実働訓練が行われたのは2014年以来となります。

憲兵隊司令官ジョン・ローチ中佐が「訓練以外でも今後地元の自治体、軍のリーダーシップ、緊急対応機関と情報交換やネットワークを築き、コミュニティーのためによりよい手段をシェアをする機会を与えてくれると思う」と言いました。

内閣官房沖縄危機管理官安留正樹氏が「コロナ感染症等の影響により、日米合同訓練が長期間実地出来ていなかったので、今回の訓練が日米協力により実地できたものであり、事故発生時の対処能力向上に大いに役立つものと考える」と述べました。


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