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ジェームス軍曹は海兵隊で学んだ救急救命の技術を活かし、2020 年11 月6 日、毒ヘビに咬まれた地元の高齢女性を救いました。

Photo by Cpl. Brandon Salas

ハブに咬まれた地元女性を海兵隊員が救う

21 Dec 2020 | Cpl. Brandon Salas U.S. Marine Corps Forces, Pacific

沖縄に展開する米海兵隊のジョン・ジェームス三等軍曹が、海兵隊で習得した救急救命の技術を活かし、2020 年11 月6 日、毒ヘビに咬まれた地元の高齢女性を救いました。

ジェームス軍曹はいつものように友人たちとバーベキューをしていた時、その状況は一変しました。

ジェームス軍曹は「ある飲み屋でバーガーやホットドックを焼いていると、突然、お年寄りの方が叫んでいるのが聞こえてきました。何を言っているのかよくわからなかったのですが、その女性が 『ハブ、ハブ』と叫び始めて、ようやく何が起こっているのかがわかりました」とその時のことを振り返りました。

ハブは、沖縄に生息する大変危険な毒ヘビです。

ジェームス軍曹は躊躇(ちゅうちょ)することなく行動を起こしました。

ハブに咬まれた跡を確認し、近くにいる友人のベルトを使い、咬まれた箇所から5センチ上の部分を止血しました。

店主が救急隊に連絡し、ジェームス軍曹は他に何かできることはないか情報を得ようと衛生兵とコンタクトをとりました。

地元の警察や救急隊が現場に到着した後、近くにいたハブを捕獲し、適切に抗血清の処置を施しました。

救急隊員は、ジェームス軍曹の素早い行動が女性の命を救ったと話していました。

ジェームス軍曹は「私が救助した方から連絡があるとは思ってもいなかったのですが、つい先週、その方とお話をすることができました。現在はとても元気にされているようで、あの一件があった2~3 日後には仕事に復帰したということです」と述べました。

アメリカの小さな農村に育ったジェームス軍曹にとって、ヘビとの遭遇も日常茶飯事でした。

「4,5歳のころには、ブルスネークに咬まれたこともあります。その時は、怖いというよりむしろ怒ったほどです。ヘビに咬まれることは、まるで故郷での思い出のようなものです」

ジェームス軍曹は現在、第31 戦闘兵站大隊の車両操縦士を務めていますが、沖縄に来る前は、海兵隊保安警備隊に所属し、米国大使館の警備を担っていました。

「大使館警備を担当していた3 年間、毎週、万が一の襲撃に備えて医療訓練を実施していました。その多くは止血法や心肺蘇生の訓練です」