沖縄県北谷町 -- ドミニク・ボナー海兵隊伍長は、床に横たわり無反応な地元住民を助けるため、彼のもとへと急いで駆けつけました。
ボナー伍長は4月4日、妻の誕生日を祝うため、北谷町にあるレストランで朝食を楽しんでいたところ、医療処置を必要としているレストランの従業員がいることに気づきました。
ボナー伍長が厨房に入ると、床に倒れ、脈がなく、動かなくなっている男性を確認し、すぐさま男性を仰向けに寝かせ、胸骨圧迫(CPR)を開始しました。
ボナー伍長は、地元の救急隊員が現場に到着し、男性を医療施設に搬送するまでの10分以上CPRを続け、男性の命を救いました。
第1海兵航空団の化学・生物・放射性物質・核(CBRN)防衛隊スペシャリストのボナー伍長は「海兵隊員なら誰しもがやるであろうことをしただけです。同じ人間として、同じ仲間に気を配るということなんです。彼には助けが必要でしたし、彼が死ぬのを黙って見ているわけにはいきませんでした」と説明していました。
普天間航空基地で、CBRN防衛隊の隊員が整列する中、作戦コーディネーターのマルチョウ一等軍曹が表彰状を読み上げ、「ボナー伍長のリーダーシップ、冷静な行動、鋭い観察力、危機的な場面での決断力のおかげで、救急隊が到着する前に最善な処置が施された」と、述べました。
彼の迅速な行動、決断力、そして義務への無私の献身を表して6月8日、彼に海軍・海兵隊功績メダルが授与されました。
ボナー伍長は、海兵隊員としてだけでなく、CBRN防衛の専門家として受けた訓練が、彼の素早い行動と医療知識につながっていると説明しました。
彼は、訓練環境での真面目さや、細部へのこだわりが、戦場や駐屯地で誰かの命を左右する可能性があると信じていると述べていました。
マルチョウ一等軍曹は「ボナー伍長は、共に働きたい隊員のひとりです。彼は優秀な下士官の鏡であり、彼がこの状況を的確に対処したことは、私としては、当然のことだと思っています」と話していました。
マルチョウ一等軍曹は、ボナー伍長は立派で無私の勇気を示し、海兵隊員なら誰しもがその状況下でとる行動だと説明し、仲間の隊員を大切にするだけでなく、受け入れ国(日本)を守り、奉仕することが極めて重要であると話しました。
ボナー伍長は普段、自分の経歴の中で学んだ知識と経験を、CBRN防衛専門家の道を目指す後輩の隊員たちに伝えています。
彼は現在、部隊に新たに配属された隊員たちを対象に、危険物質コースを担当し、軍事的職業専門家としての訓練を行っています。
ボナー伍長は「海兵隊員やすべての軍人に、訓練を心に留めておいてほしいと強く願っています。誰かの命を救うため、訓練で学んだことを必要とする状況にいつ遭遇するかわかりません。私たちは、同じ人間同士、同じ仲間を守るためにここにいるのですから」と話していました。