Camp Foster -- 6月18日土曜日は朝から小雨の天気で、本島在住の国仲孝至さん家族とその子供の友人計5人は沖縄県のやんばると呼ばれる北部、国頭村にあるター滝を訪れていました。
ター滝は、比較的安全でトレッキングの距離もそこまで長くないので、ファミリー連れの訪れも多い北部の人気のレジャースポットです。滝つぼのあたりにはターザンロープもあり、夏になる子供たちが我先にロープにつかまり川へダイブする光景がみられます。
国仲さん家族もトレッキング先のゴールの滝でみんなで楽しく遊んでいたのですが、折りしも季節は梅雨の終わりで、お昼ごろから急に土砂降りの大雨になってしまいました。国仲さんたち一家もちょっとこれは、と川を下ろうと試みていると川が見る見るうちに増水し始め、透き通ってきれいだった川に泥が入り込み、足元もみえないぐらい濁り始めました。すでに、後ろにも引き返せない、前にも危険で進めない、増水でどんどん水かさが増して流れも急になっていく川。国仲さんはその時、遭難ってこんな感じなのかな、もしかしてこのまま溺れて死んでしまうのではないのかな?と死が頭をよぎったほどの水量だったそうです。
その時、国仲さんたち家族より前方を歩いて川を下っていた体格の良い外国人グループ4名が、国仲さんたちの様子を見に戻ってきてくれたそうです。4人組はその後、国仲さんたち家族を崖から落ちないように誘導し、小さな滝の箇所を超えるためにロープを木に括り付けてぶら下がり、国仲さんたち家族の手を取り、安全な向こう岸まで渡してくれたそうです。
また、国仲さんの小学校4年生の息子さんが歩きにくくないように背丈の高い草を踏み、道を整えてくれたそうです。彼らだけならさっさと川を下り、帰路についていたはずだが、国仲さん一家のために約1時間の距離を5倍の5時間もかけて一緒に下ってくれたそうです。
国仲さんは、自分たちのためにこんなに親切にしてくれたから、せめて晩御飯代の足しにしてほしいと、手元にあった5000円を渡そうとしましたが、彼らは「そんなつもりで助けたわけじゃないから結構です、」となかなか受け取ってくれない。それでも、感謝の気持ちをどうしても受け取ってほしい、と国仲さんが押し切ったそうです。
ところが、国仲さんたちが「さぁ、帰ろう、」と出口に向かうとすでに会計済み、その上、家族分のカステラのお菓子をター滝の管理の人に手渡され、こちらも「お会計済み、」とのこと。
先ほどの4人組が先ほど渡したお金で払って行ったくれたんだと国仲さんは理解しました。彼らは普天間基地で働いてる海兵隊員、ということだけは聞けたそうです。
国仲さんは大変感謝しており、一家を助けてくれた海兵隊員をヒーローだと、どうしても感謝の気持ちを届けたい、とソーシャルメディアを通じて今回の体験を共有されておりました。
また、国仲さんの子供たちは海兵隊員ことを「格好いい、」と感動し、国仲さん自身も子供たちに「彼らの紳士的な振る舞いを見習ってほしい、」と仰ったそうです。
注)写真掲載は国仲さんの許可を得ております。