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米海兵隊の航空医療安全責任者のジェニファー・テリー大尉が、海兵隊の生存者レーダー探知機の機能と操作について、航空自衛隊のパイロットに説明、陸上自衛隊日出生台演習場

Photo by Cpl. Jackson Ricker

自衛隊と米海兵隊が捜索救助訓練を実施

24 May 2021 | Capt. Marco Valenzuela U.S. Marine Corps Forces, Pacific

航空自衛隊航空救難団の芦屋救難隊と第12海兵飛行大隊は、陸上自衛隊日出生台演習場において、二国間の捜索救助訓練を行いました。

この訓練では、2人の米海兵隊パイロットがF/A-18から緊急脱出を行った想定で、訓練場の別々の場所に配置され、日米による捜索救難を実施するという訓練です。

模擬撃墜を実施したパイロットたちは、支給された緊急無線機を使って、お互いに連絡を取り合い、頭上を飛ぶ航空機のパイロットとの交信を行いました。

模擬撃墜を行った航空機のパイロットの一人であるダニエル・トルバート大尉は、「頭上を飛行し私のことを探している仲間のパイロットと連絡を取り合えたのは非常によかった。もし本当に重傷を負った状態であったら、どれほ困難な状況になるのだろうか、と考えずにはいられませんでした。仲間のジェット機の音が頭上に聞こえ、無線機からその仲間たちの声が聞こえてきたら、どんなに勇気づけられるか想像がつきます」と説明しました。

標準的な報告手順に従って、必要な情報が芦屋救難隊に伝えられ、模擬撃墜されたパイロットたちのリカバリーと、そのパイロットたちを日本側のUH-60Jヘリコプターで岩国飛行場への搬送が手配されました。

もう一人のパイロットであるニコラス・ロウェル大尉は、日本の救難隊との経験について、「言葉の壁があるので、乗組員とのコミュニケーションは難しいと思っていましたが、彼らはプロセスをわかりやすく説明してくれ、訓練場からすぐに脱出することができました」と述べました。

日本側のUH-60Jヘリコプターに搭乗したパラレスキュー隊員は、パイロットたちのメディカルチェックを行い、その後の治療のために岩国飛行場への搬送を開始し、演習の終了となりました。

岩国飛行場に向かう途中、海兵隊員と日本のパラレスキュー隊員は会話を交わし、親善の証として制服のワッペンを交換しました。

トルバート大尉は「日本のPJ(パラレスキュージャンパー)は本当に素晴らしかった。彼らのプロ意識と熱心さに感銘を受けました」と話していました。

捜索救助活動に数十年の経験を持つパラレスキュー隊員の一人と話をしていたトルバート大尉は、「PJが、パイロットが墜落するたびに非常に悲しい思いをしている、気をつけてくれと言ったときは、私たちにとって感動的な瞬間でした。私はジェット機の事故で友人を亡くしたことがあり、それは本当にショックものでした」と述べました。

今回の体験について尋ねられた双方のパイロットたちは、装備や訓練に対する自信がついたこと、自衛隊の捜索救助能力に対する信頼感が高まったことなどを話してくれました。

トルバート大尉は「実際にこのような事態に陥った場合でも、私は仲間や自衛隊員たちに大いなる信頼を寄せています。私は、私自身の命を仲間や国境を越えたパートナーに託しているのだということを改めて気付かされました」と語りました。



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