那覇空港から北に車で約1時間ほどにある、サーフィンやダイビングで有名な砂辺海岸の近くにある北谷町立浜川小学校に米国防省教育部(DoDEA)クバサキ高校のJROTC(高校生に向けた予備役将校訓練課程)に所属する士官候補の訓練生たちと同高校のマスコットのドラゴンとサンタクロースが抱えきれないほどのおもちゃを持って訪問をした。
先月から訓練生たちが放課後や週末に基地内のショッピングセンターに大きな箱を設置し、その横に立ちおもちゃの寄付を呼び掛けた。おもちゃの寄付を募る事は訓練生たちにとって初めての試みだったが、なんと全部で約2000個ほどのおもちゃが寄付されたそうだ。今年1年目の訓練生であるエイデン・サビド君(14歳)は今回のおもちゃの寄付の呼びかけに参加した一人だ。「今回の寄付を通していろいろ学べ、良い機会となった。買い物客の中には何が必要か聞いてきて、おもちゃを購入して寄付してくれたり、と協力的な人たちが沢山いた。また、おもちゃを買いに来た子供たちが親に自分のおもちゃを寄付するようにお願いしたり、とそういった光景を見られてうれしかった、」と今回の経験を語った。サビド君は100時間のボランティアを目指しておりちょうどこのイベントの事を聞いて、やってみたいと思ったそうだ。
放課後の小学校に何の前触れもなく急にサンタやドラゴンのマスコットが現れたので、児童たちが沢山集まってきて、サンタさん!と呼びかけたり、握手を求めたりと一時騒然となりつつも、一同は浜川っ子子ども教室の児童たちが待っている教室へ向かった。
山城勝美校長は、浜川小学校はもともと色々な国の児童たちが通っており、児童たちも異文化交流の関心が高く、クバサキ高校の生徒が来校することでさらに異文化交流への興味が高まるとよいと考え今回のイベントへと繋がったと話す。また、子ども教室の児童たちは毎週三線か、茶道を習っており、日頃の練習を文化交流としてクバサキ高校の生徒たちに披露するのはちょうど良い機会と考えたそうだ。
山城校長がクバサキ高校の生徒たちには楽しんで児童たちと交流し、沢山の良い思い出を作りを作ってほしいと挨拶をした。
三線クラブの児童たちが緊張した面持ちで浜川小学校の校歌を三線と歌で披露した。児童たちはとても上手に三線を弾き、校歌を披露し沢山の拍手を訓練生から貰いました。
そのあと、茶道クラブの児童たちが、茶道の講師のもと、講師がお茶の作法を説明している間にクバサキ高校の生徒たちにお茶請けとお茶をふるまった。
クバサキ高校のジェームズ・ストライト校長が浜川小学校に招待してくれた事、また文化交流が出来た事を大変うれしく思う、と感謝の挨拶を述べた。また、淹れてくれたお茶も大変美味しく、機会があればまた是非来訪したいし、クバサキ高校にも遊びに来て欲しいと言いました。
訓練生代表で、高校二年生のトリスタン・ハモンド君が「この美しい沖縄で、高校生活が送れる事を大変うれしく思う。異文化に触れる機会も沢山あり、大変貴重な経験をさせて貰っている」と述べました。また今回のお茶の体験や三線の演奏もそのうちの一つで、沢山の体験をさせて貰っている沖縄に、今回訓練生の仲間たちとおもちゃを集めたことで、少しでも自分達が暮らす沖縄のコミュニティーに感謝の気持ちを表す事が出来たらと嬉しい、と話しました。
北谷町教育委員会社会課の稲嶺盛和氏がクバサキ高校と浜川っ子子ども教室が異文化交流が出来た事をうれしく思うと述べ、クバサキ高校の生徒が地域貢献活動としてクリスマスプレゼントを贈ってくれたことについて感謝を伝えました。また、クバサキ高校の訓練生たちがおもちゃ集めに奔走した行動力について褒め称えました。
最後に、訓練生から子ども教室の生徒たちに袋いっぱいのクリスマスプレゼントが手渡され、あちこちで生徒たちの歓声がわきました。
生徒たちは贈られたプレゼントに興味津々で、笑顔で袋から次々とおもちゃを取り出して眺める子、おもちゃの説明を求める子や、英語の説明書が読めるかを心配する児童もいました。
プレゼントの中身が気になる生徒達と訓練生全員で集合写真を撮り、今回の訪問は終わりました。
訓練生たちはその後、北谷町の学童保育2か所でおもちゃの寄贈を行い、今後も沖縄県内各所におもちゃを贈る予定です。