沖縄にしては肌寒い日が続く12月17日、宜野湾市社会福祉センターの2階ホールの正面のテーブルには所狭しとおもちゃが並べられています。
このおもちゃは米国防省教育部(DoDEA)クバサキ高校のJROTC(高校生に向けた予備役将校訓練課程)に所属するカデッツ(士官の候補生)たちが放課後や週末に海兵隊基地内のショッピングセンターで空箱の横に立ち、買い物客におもちゃの寄贈を促す「トイズ・フロム・カデッツ」で集められたものです。
来賓には宜野湾市長代理で副市長和田敬悟氏、宜野湾市議会議長呉屋等氏、宜野湾市社会福祉協議会会長富川盛光氏、母子寡婦福祉連合会会長与那嶺清子氏、そして海兵隊普天間航空基地からは副司令官ジェレミー・シーゲル中佐夫妻、ジェフリー・ヴァンデントップ最先任上級曹長夫妻、そしてクバサキ高校ドーン・ピーロン校長代理、そして司書のジョイス・ローリーさんが出席しました。
ヴァンデントップ最先任上級曹長が今年はキャンプ・フォスターだけではなく、普天間航空基地を含む他の海兵隊基地にもおもちゃを集める箱が設置された事により、普天間基地で働く海兵隊員や海軍兵がボランティアでおもちゃを集める協力が出来たことを嬉しく思うと語りました。「今年は北谷町だけではなく、普天間基地がある宜野湾市にもおもちゃを寄贈する事が出来、司令官をはじめ私たちは大変嬉しく思う」
和田敬悟副市長はコロナ禍で数年クリスマス会が出来ずにいたが、また再開出来て大変喜ばしいと語りました。「普天間航空基地とは定期的にミーティングを行っており、お互いの行事に呼んだり、呼ばれたりと良い関係を築いている」
子供たちは待ちきれなくて、何度も何度もプレゼントの山があるテーブルの端から端を見て回り、なにがあるのか注意深く確認していました。
基地副司令官ジェレミー・シーゲル中佐は「楽しいホリデーシーズン真っ只中に、普天間航空基地がある宜野湾市の素晴らしい子供たちにこのようにプレゼントを渡せたのはとても喜ばしい事だ」と破顔しました。
余興で子供たちと一緒に手話で「赤鼻のトナカイ」を披露した、宜野湾市母子寡婦福祉会会長安里都さんは「こんなにたくさんのおもちゃがあるのは一体何年ぶりだろう。9年ぶりかもしれない。その時も海兵隊の皆様から寄付して頂きました」と正面のおもちゃを見ながら語りました。「子供たちにはとても嬉しいクリスマスになるでしょう」
ボランティアの海兵隊員9名が日本語で讃美歌とポピュラーなクリスマスソングを舞台で歌いました。普天間航空基地チャペル従軍牧師アンソニー・ジョンソン大尉、シーゲル副司令官、ヴァンデントップ最先任上級曹長も飛び入り参加をしました。歌い終わったあと、子供たちから拍手を貰い嬉しそうでした。
いよいよお待ちかねのプレゼントタイムとなりました。
子供たちは海兵隊員にほしいものを指さして、取ってもらいました。
みんな大興奮です。たくさんのおもちゃがまだ余っていたので、シーゲル副司令官がみんなにもう一個どうぞ!ってアナウンスした時の子供たちの笑顔をきたら。
子供たちの嬉しい様を眺めていたクバサキ高校ドーン・ピーロン校長代理はカデッツたちが集めたおもちゃが宜野湾市の子供たちにプレゼントできたことを嬉しく思い、「カデッツたちを本当に誇りに思う。彼らは常に努力を惜しまず、地域コミュニティーのために頑張っています」と答えました。
最終的に子供たちは2つと言わず、持てるだけのおもちゃを抱えて会場を後にしました。
来年もこのように喜んでもらえる様に、海兵隊員たちボランティアの目標も新たにできました。