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12月11日、海兵隊普天間航空基地のチャペルで毎年恒例のクリスマス会が開催されました。

Photo by Aya Ichihashi

普天間チャペルのクリスマス会

11 Dec 2024 | Aya Ichihashi Marine Corps Installations Pacific

12月10日、例年より多くの参加者が集った海兵隊普天間航空基地のチャペルではクリスマスの音楽が流れ、皆が持ち寄ったごちそうがテーブルに所狭しと並び参加者の目がちらちらとそれに向かう。参加者は顔なじみの人たちとあいさつを交わし、イベントが始まるのをいまかいまかと待ちわびています。

チャペルの従軍牧師であるアンソニー・ジョンソン大尉と英会話クラスを束ねるキキさんこと、ハッチンソン・清子さんが参加者に向かってイベントに集まってくれた事を感謝し、クリスマスは本来どういう日なのかを説明しました。最後にみんなで輪になり、地元コミュニティーと基地関係者たちが1つになり交流が持てることを喜びました。

ジョンソン牧師が指揮を執る「宜野湾ラブ・ワンファミリー」プロジェクトは普天間基地と地元宜野湾市との絆を結び、関係を深めるために去年から実施されています。地元の学校で大規模のスポーツイベントを行ったり、たくさんのおもちゃを宜野湾市母子寡婦福祉会に寄贈したり、子ども食堂の炊き出しを手伝ったりと大忙しだった2024年でした。ジョンソン牧師は来年も意欲的に宜野湾市と交流を持ち、信頼関係をさらに深めていきたいと抱負を語りました。

今年10周年を迎える英会話クラスはキキさんが2014年に始めた地域交流会を兼ねたイベントで毎週火曜日午後6時半から同チャペルで開催されます。英語のレベルを問わず、子供のクラスもあることから毎回100名以上が参加するほど人気です。また、基地からは日本語や日本の文化を学びたいボランティア海兵隊や海軍兵たちがたくさん参加します。

毎週本部町から1時間半かけ夫婦で参加する海軍を退役したジョン・ジェイコブ氏は「今までいろいろなところのクラスに参加したけど、ここが日本語を学ぶのに最適だと思う」と述べました。日本語を学びたいジェイコブ氏の周りにはたくさん人が集まり、気安く挨拶を交わしすでに良い関係を築いているのが見てうかがえます。

山城裕介さんも今年4月からほぼ毎週参加している一人で、ジョンさんとの語らいを楽しみにしています。「基地の中にはフェスティバルで何度か入ったことがありますが、こうやってたくさんの方たちと話す機会は今までなかった」と話します。

普天間基地司令部隊所属のルイス・マルティネスリヴェラ三等軍曹は沖縄駐留5年目で沖縄を離れたくないと語ります。どうにか沖縄にもっといられないかと考え、真剣に日本語を学びたいと思ったのが参加のきっかけだったそうです。

参加者たちがごちそうに舌鼓をうち、お腹がいっぱいになる頃、恒例のゲームが始まりました。今年は子供たちが目隠しをしてトナカイの鼻を周りの指示を聞きながら上手にくっつけられるかを競うゲームがとても盛況で、子供たちは大興奮。二つ目のゲームは風船を足に挟んでぴょんぴょんはねて、ゴール地点の椅子に置いてお尻で割るというゲーム。参加者たちも大笑いしながら子供の様に飛び跳ね、大ハッスルでした。

最後はイベントの締めに必ず行われる椅子取りゲームです。大人たちが童心に戻り、本気で椅子をとりに行く姿は傍から見てると大変面白く、周りからもげきが飛び交います。優勝者にはみんなから熱い拍手がおくられました。

途中1年半ほどコロナで中止となったこの英会話クラスですが、10年続いたのは偏に参加してくれたみんなのおかげだとキキさんは語ります。地元の方たちにユニフォームを脱いだ素の海兵隊の若者たちの姿を見て、交流を持ち本当の彼らを知ってそして周りにも教えてあげてほしいという強い願いが10年間という長い月日を支えてきたのかもしれません。参加者たちも温かいキキさんが中心にいるから参加していると答えるひとが多くいました。

「私が定年退職するまで英会話クラスは続けていくつもりです」とキキさんが力強く宣言しました。

お別れのあいさつの代わりに参加者全員でカチャーシーを踊り、今年のクリスマス会は終了しました。もちろん海兵隊員たちも見様見真似で頑張って踊りました。


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