沖縄県北谷町 -- ウィリアム・イースター少佐は大好きなランニングスポットまで車を走らせ、走り出す前に靴ひもを締め直します。
週3~4回はジョギングを行う、彼のいつものルーチンです。
しかしその日12月8日(土)は、いつもと違っていました。
アメリカンビレッジの海岸線に車を止めると、シーウォール沿いを走るため、ストレッチをし、走り始めようとした時、男性が助けを求める声に気づきました。
男性は、遊泳中に沖に流され自力で岸へ戻れなくなっていた十代の女性の夫で、イースター少佐は男性から救助の協力を求められました。
イースター少佐が沖を見渡すと、海中でもがいている女性が目に入りました。
近くにあるダイビングショップから救命浮輪を借り、彼はすぐさま浮輪を手に、冬の荒れた海に飛び込み、女性のもとへと急ぎました。
約15分ほどかかって彼女の側まで泳ぎ着くと、彼女に浮輪を渡し、落ち着かせました。
救助隊が来るまでの間、イースター少佐は彼女とともに波に揺られ、救急隊が二人を安全に岸まで運びました。
(警察のレポートによると、現場は海岸から300メートル沖合)
イースター少佐は「誰かが助けを必要とするとき、海兵隊員としてつちかってきた経験や訓練で、どうにかしようと試みます」と述べています。
謙虚な幹部であるイースター少佐は、何かを期待して行動を起こしたわけではなく、常日頃から鍛えているので、状況に応じて反応しただけでした。
後に聞いた話では、彼女は妊婦だったそうです。
北谷町役場で1月22日(火)、イースター少佐の勇敢な行動に敬意を表し、野国昌春町長が彼に感謝状を贈呈しました。
野国町長は「瞬時に的確な行動ができるのは日頃の訓練の成果。荒い海を泳ぐ勇気ある行動をたたえたい」と感謝の言葉を述べていました。