沖縄県名護市辺野古 -- 早朝には15度前後だった気温も、お昼前には20度近くまで上がり、心地いい日曜日です。
米海兵隊基地キャンプ・シュワブの海兵隊員らが2月10日、私服で徒歩やタクシーで近所にある辺野古区の商店街に集まってきました。
商店街にあったレストラン・ワシントンは、1959年に玉利栄次郎さん(82)がシュワブの米兵を相手にと商売を始め、現在は長男で辺野古商工会理事でもある朝輝さん(60)が後を継ぎ、喫茶ワシントンとして引き続き営業しています。
栄次郎さんによると「60年代は、この通りも国際通りのように毎日米兵でごった返し、とても忙しく、儲けさせてもらったよ」と、辺野古の街は潤っていたと話してくれました。
朝輝さんは辺野古の街が昔のように、海兵隊員や多くの人に訪れて欲しいと、近くにバーやタトゥーショップをオープンし、さらにダンスバーをオープンしたいと、海兵隊に協力を呼びかけました。
朝輝さんは「隊員らに手伝ってもらい、辺野古を身近に感じてもらい、いつでも商店街に気軽に足を運んでほしいと隊員らに声を掛けました」と説明していました。
シュワブにある独身隊員の会のスタッフ、砂川ゆかりさんは朝輝さんからの要請を受け、ボランティアを募ったところ、27名の隊員が、日曜日にも関わらず集まってくれました。
今回の隊員らの作業の話を聞いたWMD STREET FOOD のダンさんが、移動販売車でわざわざ浦添市から駆け付け、隊員らにチリドッグとチップスの差し入れをしてくれました。
元海兵隊員だったダンさんは「Once a Marine, Always a Marine(一度海兵隊員になったら、一生海兵隊員さ)」と笑顔で隊員らに協力を申し出てくれました。
その日はたまたまドイツ国営放送のクルーが現地を訪れていて、隊員たちや朝輝さんにもスポットをあてて撮影をしていました。
隊員らは、屋根に登ってペンキを塗るグループ、建物内の家具などを運び出すグループ、建物内の壁をきれいにはがしペンキを塗るグループに分かれ、それぞれが作業をこなしました。
砂川さんによると、午前中にはシュワブのビーチでゴミ拾いをして、ここに参加した隊員も何名かいると話していました。
全ての作業が終了すると、朝輝さんの奥さんがタコスやタコライスを作ってくれ、さらに一緒に作業をした地元の方たちがバーべーキューを提供してくれました。
シュワブでの英会話クラスにも毎週参加する隊員は「アメリカにいた時から好きで地域のボランティア活動に参加していたよ。人と関わることが楽しんでね」と笑顔で話してくれました。
朝輝さんは「小さい頃からアメリカ人と一緒に育ってきたからアメリカ人が大好き。何らかの形で互いが助け合うウィンウィンの関係を作れれば最高!」と話していました。