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首里城再建へと海兵隊員夫人が117 万円余りを寄付

By Ike Hirayasu | U.S. Marine Corps Forces, Japan | February 7, 2020

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首里城再建へ役立ててほしいと、米バージニア州在住の真理子・重野・グレゴリー、通称マリ・グレゴリーさんが2月6日、沖縄県庁を訪れ、玉城デニー知事に117万円余りの寄付を手渡しました。

北海道出身の父とアメリカ出身の母との間に生まれ、静岡県で育ったグレゴリーさんは、2016年夏、海兵隊将校である夫の転勤に伴い沖縄県に越してきました。

グレゴリーさんによると、「2015年に家族旅行で日本に10日間戻って来たのがきっかけで、その家族旅行の時に日本人の血が騒いだんですよね。日本がもう無性に恋しくなって、主人に日本への転勤を頼んだのです」と笑顔で話してくれました。

沖縄に来てからは3人の子育てのほかにも、バイリンガルの能力を活用して、AFNラジオ、那覇市、うるま市、名護市でのローカルFMラジオ番組などに定期的に出演する傍ら、学校や特別支援団体などでのボランティア、そして料理教室での通訳などをこなし、地域社会とアメリカ人社会が少しでも理解し合えるようにと忙しい日々を送っていました。

2019年7月にバージニア州に戻ってからは、地域に赴任している日本人家庭の主婦の方たちにアメリカで生活する上でのエチケットやマナーなどを教えるため、ボランティアでの忙しい日々を過ごしています。

彼女は、沖縄にいる時も、そしてアメリカに戻ってからも、日米の架け橋になるべく、日々奔走していて、今日でも基地関係者やその家族向けのラジオ局「AFN」では、グレゴリーさんが沖縄や日本の文化やマナーを解説する30秒のスポット番組が日々流れていて、彼女のスポット番組は70種ほど録音されているそうです。

沖縄を第二の故郷のように思う彼女は、10月31日未明の首里城火災のニュースをアメリカの自宅で知りショックを受けましたが、その日が終わる前にはすでにインターネット上に首里城再建のための寄付を募るサイト(クラウドファンディング)を立ち上げていました。

寄付は、沖縄での勤務経験がある現地在住のアメリカ軍人や家族、沖縄出身の方など、色々な方たち約200人に広がり、総額11050ドルが集まりました。

彼女によると、寄付をしてくれた方で印象に残っているのがフランス人の方で、首里城が焼け落ちた時、たまたま日本を旅行中だったそうで、去年4月、パリにあったノートルダム大聖堂の火災を目の当たりにし、他人ごとではないと、首里城再建のために寄付をしてくれました。

彼女は今週の火曜日(2月4日)、首里城再建のための寄付を持って来県し、水曜日には「FMうるま」に出演、木曜日には知事を訪問、その足で名護市に移動し、知事訪問から2時間半後には名護市の「FMやんばる」で1時間番組にゲスト出演し、多忙を極める日々が続いています。

グレゴリーさんは「首里城の火災を知ったときは涙が止まりませんでしたが、同じ気持ちの人が沢山いると分かって胸がいっぱいになりました。首里城の美しい姿を再び見られることを願っています」と話していました。


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