CAMP KINSER, Okinawa -- 夕暮れ時が近づいてきている10月29日、海兵隊キャンプ・キンザーチャペルに思い思いのハロウィンコスチュームを身にまとった子供たちの声が近づいてきました。
子供たちは浦添市立森の子児童センターと宮城っ子児童センターの児童たちで、海兵隊キャンプ・キンザーSMP(青年会)の隊員達と毎月交流会を行っています。
チャペルの駐車場には「トランク・オア・トリート」に参加する為に集まったボランティアの車が各自テーマごとにデコレーションされ並んでいます。近頃アメリカでは家を訪問してお菓子を貰う「トリック・オア・トリート」に代わり「トランク・オア・トリート」の人気が高まってきています。このイベントはその名前の通り、車のトランクルームをデコレーションしてお菓子を配ります。参加した車はスーパーマリオ、星のカービー、美女と野獣、海賊船等とても趣を凝らして装飾されており、コスチュームも車と上手にリンクしていて、見ているだけでも楽しめます。中にはピザ屋のオーブンを模し、ピザのコスチュームを着て熱々のピザを配っている車もありました。
子供たちと保護者はまず、チャペルのダイニングルームでディナーをごちそうになりました。チャペルのスタッフやボランティアたちが今夜のためにプルド・ポークサンドイッチとマカロニチーズパスタ、そしてブラウニーを焼いて準備してくれました。子供たちはいい匂いにさそわれて、わいわいと嬉しそうに列に並びました。
今回のイベントを取りまとめたサラ・ルーニーさんは8年ほど前からキンザーチャペルで主にチルドレン・ミッショナリーに従事しています。ルーニーさんはチャペル主催のイベントに去年に引き続き、今年も地域の子供たちを招待出来て嬉しいと語りました。そして、テーブルの上に並ぶ可愛い絵が描かれた白いバッグを指し、「これらはチャペルに通う子供たちが夏の間に頑張って絵を描き、手紙を書いて、お菓子を入れたの」と説明をしてくれました。マリオのコスチュームを着たチャペルの牧師であるアルバート・チャン大尉は「地域の子供たちに日本ではあまり体験できないイベントを体験して貰えてうれしいし、チャペルとして神の愛をこのように地元の皆さんとシェア出来ることは大変喜ばしい」と述べました。ルーニーさんもチャン大尉も楽しそうにご飯を食べる子供たちを見つめ、「今夜は子どもたちにたくさん楽しんでもらいたい、ただそれだけ」
おなか一杯になった子供たちが心待ちにしていたトランク・オア・トリートの時間になりました。子供たちは各車に近づくたびに、歓声を上げていました。ただお菓子を配るだけではなく、何か簡単なゲームをさせてからお菓子を渡している参加者もいました。「あの車すごい!仮装もすごい!面白い!」と大興奮の子供たち。また、お菓子や小さなおもちゃを貰って大喜びしてました。
子供たちを引率した「子ども第三の居場所 みんなの森の子あしびなぁ」のマネージャー・普久原小百合さんが「今年も(キャンプ・キンザー)渉外官の土信田さんより招待を受けて、大変うれしい。アメリカ人の方は大人も子供もイベントを楽しむのがとても上手で、子供たちに本場のイベントを楽しんでもらって、一言二言でも良いから英語を話す練習をしてもらえたら嬉しい」と語りました。
今年からキャンプ・キンザーSMPの海兵隊員たちと毎月交流のある宮城っ子児童センター。児童センター館長、戸田奈菜さんが「SMPの隊員の方たちとは楽しく交流を行っています。清掃活動を一緒に行ったり、先月はお化け屋敷のお化け役に来てくれました」と語りました。また、児童センターOBの中学生・高校生とも月に一回交流会でゲームをしたりしてるそう。子供たちが次はいつ来てくれるの?と心待ちにしていると教えてくれました。
全ての車を回り、お気に入りの車に投票も終わらせ、いよいよ帰る時間になりました。
みんなで「サンキュー・ベリーマッチ!!」と大きな声でお礼を言うとルーニーさんは感激して涙。これからも地域交流を大事にしていきたいと語りました。