12月14日、2台の白いマイクロバスが宜野湾市社会福祉センターに止まりました。
1台には元気な高校生たちが、もう1台に「トイズ・フロム・カデッツ」で集められたおもちゃが500個ほど載せられています。
高校生たちは米国防省教育部(DoDEA)クバサキ高校のJROTC(高校生に向けた予備役将校訓練課程)に所属するカデッツと呼ばれる士官の候補生たちです。もちろん、クバサキ高校のマスコットのクバサキドラゴンもいます。
「トイズ・フロム・カデッツ」は去年始まり、今年で2回目となります。カデッツたちが放課後や週末に海兵隊基地内のショッピングセンターに行き、空箱の横に立ち、買い物客におもちゃの寄贈を促します。
カデッツたちが集められた山のようなおもちゃを2階の少し広い会場へ運びました。隊員やその家族たちの善意で寄付されたおもちゃは宜野湾市内19か所の「こどもの居場所」に300個、50個は愛育園、そして150個は日曜日に行われる宜野湾市のひとり親世帯へのクリスマス会に寄贈されます。
クバサキ高校校長代理ドーン・ピーロン先生が「カデッツたちはいつも一生懸命に活動して今回の地域コミュニティーの子供たちの笑顔のためにボランティア活動でおもちゃ集めを頑張りました。彼らの熱意や地域の子供たちへの思いに私はただ脱帽し、誇りに思います」と述べました。また、今年は北谷町だけではなく、金武町や、名護市、そして宜野湾市や浦添市にも活動の幅を広げられて「とても嬉しい」とピーロン校長。
宜野湾市社会福祉協議会(社協)の與儀常貴氏は「すごく感謝しています。(プレゼント)がクリスマス会に彩りを与えて、子供たちにとってもいい思い出になると思います」
贈呈式でJROTC課程の指導官であるブレント・クック上級先任曹長が「トイズ・フロム・カデッツ」の趣旨を説明しました。
宜野湾市の「こどもの居場所」を代表して、NPO法人沖縄社会教育サポート代表宮里兼也氏が「クバサキ高校の生徒の皆さんがおもちゃを寄贈してくれると聞いて本日参りましたが、おもちゃの量を見て驚いています。本当にありがとうございました」と挨拶。宮里氏は八重瀬町でも「こどもの居場所」の運営を行っており、基地のない八重瀬町にも是非支援の輪を広めてほしいと語りました。
そのあと、「愛育園」に通う園児たちへの贈呈式も行われました。子供たちに机に並んだおもちゃを選んでもらいました。カデッツたちは小さい子供たちをみて「小さい!可愛い!」と大喜びです。
子供たちの中に大きなおもちゃをズボンのポケットに入れようと必死になって、入らないとわかると急いで会場を後にしようとした子もいて会場の大人たちやカデッツたちがほっこり。
クック最先任上級曹長が「来年はもっともっと寄贈する自治体を広げたい。カデナ空軍基地の協力や法律的な事をクリア出来たら今の3倍のおもちゃを集められると思う。カデナにもJROTCのプログラムがあり、カデッツがいる。彼らの協力があれば可能となる」と来年の抱負を語りました。