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2月3日、名護青少年の家には緊張した面持ちの名護市内の小学校に通う1年生から3年生の児童たち40数名が英語体験学習に参加しました。

Photo by Aya Ichihashi

小学生英語体験学習

6 Feb 2024 | Aya Ichihashi Marine Corps Installations Pacific

沖縄の冬の代名詞、寒緋桜が咲き始めた2月3日、名護青少年の家には緊張した面持ちの名護市内の小学校に通う1年生から3年生の児童たち40数名が保護者に手を引かれやってきました。

初めての場所で、初めて出会う新しいお友達に、出迎える海兵隊のボランティア。中には心細くなって泣き出してしまう子も。海兵隊のボランティアは海兵隊キャンプ・シュワブ(名護市辺野古)から集まりました。隊員の中には去年参加した者もおり、子供たちの緊張をほぐそうと積極的に関わっていました。

英語体験学習は市教育委員会とNPO法人EDOが共催し、ALT(外国語指導助手)の先生たち、海兵隊ボランティアそしてシュワブ英会話クラスの有志ボランティアたちにより運営され、小学1-3年生の部、4-6年生の部、そして中学1-3年生の部の3計回行われる2月の恒例イベントです。

市教育委員会の阿波根明美氏がこのイベントはとても人気があり、イベント告知してわずか1日半で定員人数を超えてしまい、早々に締め切った事を話してくれました。

「海兵隊のボランティアの皆さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。皆さん本当にいい方ばかりで子供たちの笑顔ときたら」

子供たちとボランティアたちはお互いの緊張をほぐすためのアイスブレイキングのアクティビティを楽しそうにしています。

三人一組で手をつなぎ、椅子取りゲームの応用で音楽が止まるとチーム全員がフラフープの中に入るというゲームにみんな白熱です。

初参加の新里佑月ちゃんの保護者梢さんは「娘の保育園にキャンプ・シュワブ渉外官の伊波さんが英語を教えに来てくれてて、英語に興味が出たみたいで。最初は緊張しててこちらをチラチラ見てたけど今はもう見向きもしないで楽しそう」と輪の中ではじける様に笑う佑月ちゃんを見守りながら語ってくれました。

アイスブレイキングの後はALTの先生たちが引継ぎ、「フルーツバスケット」や「名前トレイン」そしてすごろくゲームを楽しみました。

伊波文雄氏は基地渉外官として海兵隊ボランティアを伴い、地域コミュニティー活動の一環で週の大半を名護市内の幼稚園や保育園を訪問し、子供たちに英語の楽しさやアメリカの文化を教えています。伊波氏に出会い英語に興味を持ち勉強し、今度はボランティアする側に回った方たちもいるそう。シュワブのイベントに欠かせないボランティアの松田静香さんもその一人。5年ほど前、息子・耕太郎君の幼稚園に伊波氏と海兵隊員たちが英語を教えに来て、その後自身もボランティアに参加し始めたそう。

「子どもたちが大きくなった時、無償で何かをやってあげられる人に育ってくれたら嬉しい」

名護市内の子供たちに英語に興味を持ってもらうきっかけを与え続けている伊波氏。

「そりゃ大変だよ。大変だけど、やっぱり楽しいんだろうな」と子供たちを見ながら目を細めました。

メイソン・ディングル伍長とジョアロウ・オーガスト上等兵は二人ともUDP(部隊交代計画)でノースカロライナ州キャンプ・レジューンから半年間の任務でシュワブ基地に駐屯しています。

ディングル伍長は今回2回目のUDPでの来沖で、地域ボランティアの機会があれば許される限り、すべて参加するほどの大の沖縄びいき。海兵隊との契約期間が切れたら沖縄でALTの先生をやりたいと語りました。オーガスト上等兵はハイチ出身で、「みんな温かく、優しい」そして沖縄の海や自然や人が故郷を彷彿させるとも。二人とも元気な子供たちとこうやって触れ合うのは厳しい訓練の合間のセラピーのような癒しの時間だと語りました。

午前中のたくさんのグループアクティビティのお陰で子供たちとボランティアたちの距離がぎゅっと縮まりました。子供たちはたくましい隊員たちにぶら下がったり、肩車をしてもらったり、知ってる言葉をつなげて隊員たちに必死に話しかけています。

お昼ご飯はみんなが大好きなカレーです。

ボランティアたちが給仕を手伝い、グループごとで楽しくご飯を食べました。今年は昼食後、体育館も解放され子供たちは隊員達とバスケットボール、綱引き、かけっこと体を目一杯使って遊びました。

午後は二か国語で「白雪姫」の劇を鑑賞しました。ボランティアたちがまず、演じてグループごとに分かれ小人が白雪姫に自己紹介をする場面を舞台で再現するチャレンジです。審査員たちが評価をつけ、賞品も出るとなってみんなとてもやる気です。

グループごとに分かれて練習後、舞台で本番となりました。

カルロス・カブレラ上等兵は去年もボランティア参加し、「ボランティアが生きがい」と語るぐらい地域交流イベントには欠かせない隊員です。彼のグループが舞台で今朝アクティビティが始まる前に子供たちが描いたカブレラ上等兵の似顔絵を披露しました。どのイベントに参加しても子供たちから大人気の彼の今後の展望は海兵隊との任期終了後、沖縄で就職することです。

全てのグループの発表が終わり、表彰式が終了して子供たちはお菓子のお土産を貰ってイベントは終了しました。

イベントに参加した瓜田瑞香ちゃんは海兵隊のお兄ちゃんとじゃれ合いながら「楽しかった!」と語ってくれました。


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